迷走
筆者の知る限り、本人が首を縦にさえふれば、首相になれたのに、それを頑として拒み通した政治家が2人いる。1人はリクルート事件で混乱する自民党内の熱烈なラブコールを一顧だにしなかった伊東正義、もう1人が誰あろう小沢一郎である。
海部俊樹首相が退陣に追い込まれた1991年秋、当時のキングメーカー金丸信は後任に秘蔵っ子として目の中に入れても痛くないほど可愛がっていた小沢を推す意向を示した。当時の情勢としてはもうそれで決まり、史上初の40代の首相が誕生するのになんの支障もなかったが、金丸の直接の説得にも関わらず、小沢はとうとう受けなかった。当時の小沢の心境や思惑については諸説あるが、あれからもう20年近くの時が経とうとしている。
筆者の熱望する政権交代が近々実現するならば、その政権のトップ、首相の座に就くのは小沢であることは論を待たない。まさに苦節20年、しかし本人にそんな感慨があるかどうかはわからない。
小沢という人間、そして政治家を理解することは極めて難しい、少なくとも筆者のような浅学非才な者には不可能に近い。彼には彼なりの高邁な政治哲学、信念そして目標があるらしいが、筆者にはさっぱり理解できない。政権交代可能な二大政党制を実現すると彼は、ことある毎に言い続けているが、彼の実際の政治行動がそれとほとんどリンクしていないように見えるからだ。
参院で多数を失い、防衛省の不祥事、年金問題と泣きっ面に蜂状態だったはずの福田内閣相手に、なんであんなグダグタな国会の幕切れになってしまうのだろう。本気で自民党を追い詰める気があったのだろうか?その上、肝心な時に国会から姿を消してしまう「大胆さ」、政治家にとってなによりも大切なのは選挙だそうだが、国会議員である以上、国会に出席することだと思うのだが・・・。
あの唯我独尊的性格と言動がある意味、政治家小沢一郎の武器であり、魅力なのかもしれないが、正直、筆者は付いていけない気分である。「日本一新」は確か、自由党時代の彼のキャッチフレーズだったが、その方向には諸手を挙げて賛成できるのに、実際彼に政権を託すことに、たまらない不安感を抱いてしまうのはきっと、自らの信ずる方向に暴走した挙句に、自己破壊して果てるのではないかという危うさが、小沢の言動の節々に感じられるからであろう。
それでも自民党を倒せるのは小沢しかいない・・・らしい。少なくとも民主党の多数の人々はそう信じているのだろう、だから必死になって小沢を引き止めたのだ。しかし、この半年の国会の様子を見るにつけ、小沢の戦略なるものが、そんなに優れているものなのか、大いなる疑問を感じざるを得ない。お前らは黙って付いて来いという傲慢さが、社民、国民新党そして共産党の他野党の反発を買って、四面楚歌に近い状態に追い込まれた先国会の結末は、かつて参院議員を軽視して、結局多数を握ることに失敗して敗退した経世会分裂時の顛末を彷彿とさせた。リーダーとしての包容力というものを小沢に期待する方が間違っているということか。
通常国会はもう目の前である。小沢が国会をさぼってまで力を入れている大阪府知事選も刻々と近づいて来ている。福田内閣の支持率は依然低迷している。しかし、決め手のない小沢と民主党、敵失を待つのではなく、堂々たる論陣で与党と福田内閣を追い詰める姿をそろそろ見せてくれないと、国民ももう待てない。問責という最大の切り札を活かすも殺すも、結局は小沢と民主党次第なのだから。
最後に全く関係ない話を1つ。以前、筆者が懸念した通り、16世名人を襲名した中原誠が無様な戦いを続けている。襲名後、なんと5戦全敗。B2やC2クラスの連中にひねられて「永世名人」とは・・・本人の心境を聞きたいものである。
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» 民主党、小沢代表面目躍如? [閑話ノート]
民主党の小沢代表は16日の党大会後の記者会見で、新テロ対策特別措置法が再可決された衆院本会議の採決を棄権した問題について、「党首は党首としての務めがある。自分なりに優先順位を判断して活動している。数合わせでの本会議で、結果は目に見えていた。内外の批判があるというが、よく理解できない。国民は理解していると思う」と述べ、選挙応援を優先した自らの対応の適切さを強調した。
さらに、「首相や大臣は全部(の本会議に)出席していないのに批判せず、野党党首のことを批判するのはおかしい。首相や大臣より、僕の方が忙しい... [続きを読む]
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投稿 世論調査.net | 2008年1月18日 (金) 23時39分