みなさん、良いお年を
一昨日のことになる。出勤しようと駅まで行くと、なにやら人がたむろしている。何事かと思ったら新幹線が完全にストップしてしまったらしい。帰郷、行楽の足を奪われた人達が為すすべなく立ち往生していたわけだ。復旧まで時間がかかるらしく、困り果てている人々を横目に筆者は先を急ぐ。仕事柄、年末年始の休暇など、まるで縁のない当方としては正直「ザマミロ」という気持ちになった(性格悪!)。
筆者が就職した頃は、それでも元旦だけは休みだったが、それすらなくなってもう10年以上経っただろうか。当時の上司は休みなんかクソくらえ、仕事こそわが人生という、およそ筆者とは相容れない考えをお持ちの文字通りの「働きバチ」だったが、その人ですら
「やっぱり元旦まで仕事と言われるとこたえるよなぁ。」
と嘆いていたのを思い出す。以来、年の瀬もなにもまるで実感のないまま新たな年を迎えるということにすっかり慣れさせられてしまったが、そんな筆者に年も押し迫ってきたなぁと感じさせてくれるのが競馬の有馬記念である。
競馬には一時、随分はまったが、うまくしたもので土日仕事の筆者はなかなか馬券が買えない。PATはかなり前から入っているが、これとて時間的に、自分では操作できないから頼むしかない。そうなるとあまり馬鹿げた馬券の買い方もできずに、おかげでこの年まで、身を持ち崩さずに暮らせている(笑)。
近年は少し大人になり(というよりあまりの当たらなさにすっかり嫌気がさし)、馬券購入の意欲もすっかり落ち着いてしまったが、それでも年に一度の運試しとPATの権利維持という目的(今は2年になったらしいが、かつては1年無購入だと権利が消滅した)で有馬だけは必ず買っている。
有馬記念を買うに当たって筆者の中での1つの鉄則は「直行して来たその年の菊花賞馬を狙え」である。いささか古い話になるが95年マヤノトップガン、01年のマンハッタンカフェなどはこのパターンに見事にはまっておいしい思いをさせてもらった。だがその法則も、レーススケジュールの変更で最近はJCをはさんだり、また菊花賞そのもののレベルが落ちているのかあまり通用しなくなってしまった。
我が家の実家のPATは未だに「ファミコン」で操作しており、このご時世に三連単どころかワイドも買えず、従って当方の購入馬券は馬連一本槍である(実はとっくにネットで全種類の馬券が購入できるようになっていたらしいのだが、それに気づいたのがなんとこの間の日曜!お恥ずかしい・・・)。その筆者が数々の痛手の末にたどりついた馬券購入の自己ルール、それは
「頭を決めて、そこから総流し。」
というものである。どんなに可能性のないと思った馬でも必ず買う、抜けた馬に来られて何度、地団駄踏まされたことか・・・。
その筆者の購入方法からすると今年の有馬を当てることはさほど難しくはなかった。ダイワスカーレットが2着を外すとはまず考えられない、まぁもっとも昨年もメイショウサムソンで同じように考えて、もう2度と馬券なんか買わないとまで思うほどのダメージを被ったのだが、今年は落馬でもしない限り、まず大丈夫、JCをスキップしてここ一本に絞ったローテーションも好感できるし、なんと言っても有力馬がみんな回避して、力も抜けている。
こうして、あとは倍率をにらみながら損をしないように金額にメリハリをつけて買うだけ、1番のカワカミプリンセスから14番のアドマイヤモナークまで、残らず入力した。アドマイヤなんて来るとはただの1%も考えなかったが、そんなのは関係ない。こうして入力は終わり、後は購入操作をするだけという段になって、購入金額計3万強という数字が目に入って、はたと考えた。
実は今回の有馬は荒れるとは思えず、あまりのっていなかった。昨年人に頼んで買った為に、今年買わないとPATの権利が消滅してしまうといういわば義務感からの購入だった。こんなに買ってもしょうがねぇ、まぁ少しアナっぽいの数頭買って、楽しめばいいやと思い直して、結局4頭、6000円の購入に抑えた。当然ビリケツ人気のアドマイヤなんかはサッサと切った、悪魔のささやきとしか言い様がない・・・。
結果は・・・3着の馬も4着の馬も買っていたのに、こんなのなんにもならない。付いていけないのかとも思わせたアドマイヤモナークの後方一気のすさまじい剛脚を、悪い夢でも見ているかのように、ただ呆然と見守るしかなかった。買う以上はちゃんと気合を込めて買うべし・・・すべては後の祭りなのである。
ダイワスカーレットの強さは今更ながら感嘆するのみである。そんなダイワにただ1頭立ち向かったのは武豊騎乗のメイショウサムソンだけだったのではないか、だが悲しいかなサムソンに往時の力はなく、武の勝負を賭けた騎乗は不発に終わった。しかし、さすがは武という騎乗だったと思う。
驚異的な回復力を見せ、GⅠ、重賞を狙い打ったかのような騎乗スケジュールとなった武だが、結局は未勝利に終わった。朝日杯の週は本当にそれ一本に絞ったようだが、有馬の週は依頼が集まらなかったらしい。岩田康誠も不在だったというのに、随分様変わりである。なんとも消化不良な、チグハグな1年だったという思いを新たにする。
確勝級だったはずのリーチザクラウンが全く勝ち馬に抵抗できないまま、2着に終わった。東京大賞典は自分のお手馬だったはずのカネヒキリにねじ伏せられた。ヴァーミリアンとかち合ったとは言え、選択の機会も与えられず、カネヒキリの調教師からは
「ルメールを鞍上に確保できたのが勝因。」
とまで言われた。巡り合わせが悪いのか、それとも一部アンチが騒いでいるように
「武が乗ると馬が走らなくなる。」
のか・・・年が変わっての戦いに期待したい。
2008年という年もまもなく暮れる。今年を表わす漢字に選ばれたのは「変」だそうだが、筆者は「狂」という文字こそふさわしい気がしてならない。なにかが狂っている、狂い始めている、そんなことを度々考えさせられた1年だった。なんとかしてその流れを食い止めたい、どうやったら食い止められるのか、その為に自分のできることはあるのか・・・来年はいい年にしたい。
今年も数々の著名人が亡くなったが、元共産党副委員長上田耕一郎さんとウルトラマンを始めとした多くの円谷特撮作品の特技監督を務めた高野宏一さんの訃報が印象に残っている。朝まで生テレビを始めとしたテレビ番組等で垣間見えたおよそ共産党員らしからぬ気さくさが印象的だった上田さんと、ウルトラマン、ウルトラセブンで数々の個性的な監督と組んでほとんどの作品に関わり、我々子供達を魅了し続けた高野さん、本当に惜しい方を亡くしたと思う。心からご冥福をお祈りしたい。
今年もあと24時間を切った、言いたいこと、書きたいことを今年も書きなぐらせていただいたが、こんなコラムでも立ち寄って下さる方が結構いらっしゃる。ありがとうこざいました。来年もまた不定期にやっていきますので、よろしければまた、覗いてみて下さい。
それではみなさん、よいお年を!!
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