去る10日の土曜日は、我が長男の3度目にして、そして幼稚園最後の運動会であった。昨年は、雨の中の強行スタートであったが、今年は曇り空ながら雨の心配は全くなく、昼ごろからはむしろ暑い日差しが照りつけるくらいであった。
2年前、初めて親として参加した時には、全く逆の立場でそう思ったのだが、子供というのは2年でこんなにも大きくなるものなのかと、改めて痛感させられた。「年少さん」というのは、あんなにもちびっちゃかったんだなぁ。
長男の最初の出番は徒競争、我が子の姿を撮るのに忙しく、毎年子供が何着だなんて見えたことがないが、今年は6人中2番目だったらしい、うん成長、成長。
続いては筆者にとっては「鬼門」の親子競技、今年は我が子を背負っての「騎馬戦」。3クラス対抗で、帽子を取り合うこの競技を昨年は「ご苦労なこって」と眺めていたが、いずれはこちとらにもオハチが回ってくるという当たり前の事実についてはよく考えていなかった。適当に流してと思っていたのだが、いざ号砲が鳴らされてみると、やっぱり闘争本能からか取られまいと必死こいてグランドを駆け回って、どのくらいたったか(無論そんなに長い時間であるはずはないのだが)、終了の合図が鳴って、ふと確認すると我が子の帽子は無事である。クラス順位も2位でやれやれと思っていると
「それでは2回戦を始めます。」
という耳を疑うような声。おい、またもう一回やるのと反問する間もなく、再び号砲。運動不足、運動音痴、運動嫌いと3拍子揃っている身にとっては地獄のような時間。1回目よりかなり時間の長さを感じ、いい加減にしてくれ~と内心悲鳴を上げたところ、ようやくホイッスル。背中の子供を振り落とすように降ろし、ヘナヘナと座り込む様は、我ながら情けなかったが、もう限界を超えていた。2度目も帽子は取られなかったことだけが救い・・・ということにしておこう。
午前最後の出し物は年長児の鼓笛隊。2年前、これを初めて見た時の感動は今でも忘れない。我が子とわずか2歳しか違わない子供達がこんなことができるのかと目を見張り、我が子の出番でもないのに、思わずビデオを回してしまったのを昨日のことのように思い出すが、それをついに目の前で長男がやっている姿に
「成長したな。」
としばし、感慨深く眺めていた。昼食は昨年に引き続き参上の当方のジジババも交えて、妻が徹夜で作った弁当をつつく。ああいうところで食う弁当というのは、なぜにあんなにおいしいのだろう。
午後は、妻が参加予定だった保護者対抗の大玉ころがしに急きょ参加させられるハプニングはあったものの、それは大過なく終了。息子の出番はあと2つ、まずは組み体操。
先生の笛、太鼓の合図に合わせて、様々な形、ポーズを見せるのだが、昨年も同じことを思ったが
「よく仕込まれてるなぁ。」
と少々不謹慎な感想を持った。そしてオオトリは運動会の花形「クラス対抗リレー」。
最初の女の子チームは3クラス中2位、そしていよいよ男子の出番である。我が子は6番目に登場とのことで、期待半分心配半分で眺めていると、2番手でバトンならぬリングを受け取るとトップを懸命に追走、わずかな差まで追いつめ、次に無事リングを渡したのはなかなかの健闘と見えた。その後息子の唯一無二の親友の奮戦もあったものの、トップには少し離れた2位のままレースは終了したのだが、ビデオを撮りながら思わず吹き出しそうになったのは、周りの親のヒートアップぶり。自分の子はもちろんのこと、クラスの子の応援にも絶叫しているのには、普段の気取った様子もどこへやらと笑えたのだが、後でビデオを見直してみると、入っていた自分の声も結構興奮していた・・・。
こうして最後の秋の一大イベントは終わった。帰り道、あのリレーの走る順番は先生が決めたのかと、何気なく尋ねた筆者は返って来た息子の返事に驚いた。
「僕達が決めたんだよ、僕達が話し合って決めたんだ。」
そうなのか、自分達で決めたのか、2年前、母親から離れられずピーピー泣いていた子供が今、胸を張って「自分達で決めた」と言い切った。なかなか幼稚園になじめず、心配した担任から電話が掛ってきたこともあった。今も残念ながら社交的とはお世辞にも言えない我が子ではあるが、やっぱり彼にとって、この幼稚園での2年半は決して無駄ではなかったのだ。ホッとすると共に、なんとも言えないたくましさまで、感じてしまったのは、さすがに親バカが過ぎるであろうか。
そういえば、今年の運動会には来年度入園予定者して、次男も母親と一緒に1つ競技に参加した。兄貴と違って物おじしない性格と見えた次男がここ半年、すっかりママべったりの臆病者になってしまい、心配していたのだが、同時期の兄貴が全く走れず、母親に抱きかかえられるようにゴールしたらしいのに比べ、ちゃんと手をつないで走ってゴールしたのはまぁよかった。この3年、我が家の中では幼稚園の運動会の主役であり続けた長男はいよいよその座を、来年から弟に譲ることになる。どんな社会にも世代交代というものはあるものなんですね、だから仕方ないんですよ、ノムさん。
この日はたまたま筆者の母親の誕生日にも当たっており、親子3代楽しく夕食を共にしたのだが、だんだん体調が悪くなって来て、実家に遊びに行くのはキャンセル。家に戻って熱を測るとなんと38.5度。おいおい、こりゃインフルエンザかとそのまま寝込んでしまったが、翌日には平熱に戻ってそのまま何事もなかったかのように出勤出来たのはなんだったのだろう。騎馬戦でどうやら疲れ果ててしまったということになるらしい。それにしても、我ながら情けなくなるほどの体力のなさ、これからまた3年、子供の運動会につきやってやれるのかいな・・・?
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