スポーツ

2008年7月21日 (月)

時間への挑戦

自分が全くやらないのに、一時、ゴルフのメジャー大会を夢中になって見ていた時期がある。86年というからもう22年前になるが、当時47歳(だったと思う)、とうに全盛期を過ぎて過去の人になったと思われたジャック・ニクラウスが最終日、突如大爆発を起こして、奇跡の大逆転でマスターズを制覇したのを見た時は鳥肌がたったが、このとき逆転をくらったのがグレッグ・ノーマンであった。

それから10年程が、ノーマンのゴルファーとしての全盛期だった。ある年など、4大メジャーをすべて最終日、トップスタートだったこともあり、メジャーすべてで、プレイオフを戦った経験も持つ。まぎれもなく、この人は一時期、世界最強のゴルファーであり、一体メジャーを何勝するのかと思わせたものであった。ところが、「ホワイトシャーク」の異名をとる、その豪快な風貌からは、想像もつかないような、小心なところがあり、ことごとく最終日になると崩れというパターンを繰り返し、結局獲ったメジャータイトルは全英オープン2勝のみ、とうとうアメリカでのメジャーはとれず終いであった。

終いというのは言いすぎか?.深夜や早朝の放送となるメジャー中継を見るのがしんどくなり、筆者がゴルフ中継から離れて行くのと軌を一にするかのように、ノーマンも大舞台から姿を消していった。その彼の名前が久々に最近、マスコミを賑わした。元テニスの女王と華々しい挙式を挙げたのだが、その時に彼に冠された肩書きはなんと「元プロゴルファー」だったのには驚いた。そうか、彼はもう引退したのか、「終い」は、やはり言い過ぎではなかった・・・。

ところがである、その「元プロゴルファー」がなんと今、メジャー大会で優勝を争っている。彼にとって、ただ1つのメジャータイトルである全英オープンで本当に久々に最終日をトップで迎えたのだ。ノーマンも53歳、ニクラウスが最後にメジャーを勝った年齢を6歳も上回ってしまった。これは見るしかない、というわけで筆者も久々にテレビにかじりついているのだが・・・。

ノーマンはやはりノーマンだった。出だし6ホールで4ボギー、2打差をつけてスタートしたはずが、瞬く間に逆に2打差をつけられてしまった。全盛期でも何度も手中から逃してきたメジャータイトル、それをマスコミに「元」などと、言われるほどに試合から遠ざかっている(に違いない)現状で、勝てるほど、世の中、感動的にはできてないということなのか。相手の昨年の同大会の覇者は、憎らしいほどに安定しているし。

思えば、ノーマンが初めて全英を勝った時、競った相手は中島常幸だった。あの時は中島が自滅のような形に終わったのだが、勝ったノーマンに「この野郎」と思ったのは事実だった。そのノーマンを今、筆者は紛れもなく応援している。1度、退勢となった人間が、現役世代に反撃するということは、特にスポーツの世界では、極めてむずかしいということは、数多くの事例が証明している。白けた言い方になるが、まぁノーマンが勝つことはないだろう。それでも、ノーマンの最後(になるだろう)晴れ舞台の姿を目に焼き付けておきたい。

あれっ、トップが連続ボギーで、ノーマンまた追いついたぞ。上位は混戦、ダンゴになって来た。これはやっぱり夜更かしだなぁ(笑)。

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2008年7月17日 (木)

どうするんだろ?

連日の暑さは事実上の梅雨明けを思わせる。いろいろあったが、北京五輪も目前に迫ってきた。いよいよ今日には、注目の「星野ジャパン」のメンバーも発表の運びとなるそうだ。野球にとって最後の五輪、なんとしても金メダルをと、気温同様にヒートアップ確実の世相の中、ひねくれているのか、変わり者なのか、筆者はずっと気になっていることがある。それは

「来春に迫ったWBC第2回大会でジャパンチームの指揮を執るのは一体誰なのか?」

ということだ。五輪も始まってないうちにWBCの心配をしても仕方ないと言われるかもしれないが、少なくとも日本プロ野球機構はそれでは困るのである。

現実として、五輪の公式競技に野球が復活することはまず、ないだろう。それがわかっているから「最後の五輪」でなんとしても金を獲って有終の美を意気込むのはわかるし、また当然のことだろう。ただ、それを目指してヘトヘトになった抜け殻のような頭で、さあ次はWBCだと、やっと考え出すような存在ではWBCは絶対にない。

様々な非難を受け、また困難、失敗を重ねながらも、「野球の世界一決定戦」として、とにもかくにもスタートを切ったWBC。五輪を失う野球という競技にとって、WBCこそが、今後世界に向けて、その存在を発信できる唯一最大の場になるのは間違いない。この大会の今後が、野球という競技の未来を担っていると言っても、全く過言ではないだろう。

そしていうまでもなく日本はこの大会の輝かしい「初代チャンピオン」である。これはもう、他のどんな国も手にすることができない永遠の日本の栄誉である、しかしそれも大会そのものが存続しなければ、化石と化して、歴史の中に埋もれてしまうだけだ。日本はなんとしても、この大会を発展、永続させる義務も負ったのである。

あの歓喜の時から、はや2年半が過ぎようとしている。五輪やサッカーのワールドカップと同様に、4年に1度の開催となるWBCは、しかし第2回大会は3年間隔で開催されることになっており、その時までもう、半年あまりに迫っているのである。五輪にばかり、目をとられているが、残された時間はすでに少ない。

サッカー界がワールドカップや五輪を見すえて、4年サイクルで動いているのに対して、野球界が常に、その場しのぎのような対応を繰り返しているだけという批判はよく耳にする。五輪とワールドカップでは出場対象選手が違うサッカーに対して、野球ではそれほどの大きな違いはないのだから、本来なら前回のWBCから今年の五輪そして、次期WBCまでを見据えた動きが日本プロ野球機構になければならないはずなのだが、残念ながら全くそんな構想は見えてはこなかった。

いやそれでも、今現実に北京五輪を戦う「星野ジャパン」は活動し、まもなく正式にチーム結成される。目の前に「ジャパンチーム」はあるのである。選手は多少の変動があっても、闘将男仙一が

「よっしゃ、WBCまでは俺に任せておけ!」

と胸を叩いてくれればよく、内々にそういう話が出来ているならそれはそれでいいのである。

ところが実際には、先手を打つかのように星野は

「北京まで、WBCは絶対にやらない。」

と何度も公言している。北京の結果も出ないうちに、先のことなんかということもあろうし、星野の去就にはいろいろ生臭い噂も絶えない。そしてなにより、「日の丸を背負う」ことに対するプレッシャーはこれ以上はごめんという本音もあるのだろう。

オールジャパンという存在を過去に率いたことのある人物は長嶋茂雄、王貞治そして星野仙一の3人だけだ。日本にはONしかいないのか、そう揶揄されても、その監督としての手腕に?マークがついても、誰もが経験したことのなかったオールプロのジャパンチームを率いる人材は、日本の野球界には長嶋、王しかいなかった。そして2人はその激闘とプレッシャーにいずれも病に倒れた。その後を受けた星野とて、健康体ではない。

星野の侠気にかけて、球界の総意で彼を口説くことができたなら、それでいい。本来なら、星野が指揮を執るべきものだと筆者は思う。しかし、あくまで星野が、首を縦に振らなかった時、後の手当てが日本プロ野球機構に出来ているとは、筆者にはとても思えない。

広岡、上田、森、古葉といったかつて名将の誉れ高かった面々もすでに、過去の人となってしまった。73歳、なおも現役監督として頑張る野村克也は、手腕は申し分ないにしても、いかに元気とは言え、百戦練磨の彼とて全く経験したことのない未知のプレッシャーにとび込む勇気と気力があるだろうか?星野ジャパンには田淵幸一、山本浩二という2人の監督経験者がいるが、彼らに頼もうという人はあまりいないだろう。

あとは・・・いない、悲しいくらいにいない。星野から下の世代もONから星野までの世代も本当にいない。監督をやっても、みんな2、3年で挫折したような連中ばかり。とても「オールジャパン」を託せるような人材は見当たらない。

アメリカと並ぶ野球大国を自任する日本にサッカーのように代表監督を外国人に委嘱するという発想は恐らくないだろう。しかし、手腕や日本をよく知っているという意味で、バレンタインは面白いと思う。だが、彼は現実に千葉ロッテマリーンズの監督であり、また外国人である以上、選手とのパイプ役になる人材をつけねばならず、その人選は意外と難しいと言われるとうなづけるものがある。

とすれば・・・結局、就任以来、安定した成績を収めている現役監督である岡田彰布か落合博満あたりしか見当たらなくなる。この2人が来年も揃って、阪神、中日を指揮していることはないのではないか、つまり優勝を逃した方が辞めている(まぁ今のところは落合ということになるのだろうが)と思われるからだ。だが、それも結局、ペナントレースの行方がはっきりするまで、動ける話ではなく、2人が退団する保証も全くないのだから、厳しい話ではある。もう1人、あの人がいるにはいる。あの人とて、監督暦4年のうち、日本一1回、リーグ優勝1回という「輝かしい」実績の持ち主なのであるが・・・しかしその手腕を評価する声はあまり聞かれない。ただ、あの人が今季限りで退団、後任に星野か落合という噂はずっとあり、そうなるとひょっとしたら・・・。

ところで、ニュースを見ていたら、常総学園の木内監督が現場に復帰したのだそうだ。77歳、なおもかくしゃくで魅力たっぷりの木内さんの姿を見ると、何も言えなくなってしまうのだが、それにしても、現役を退いて5年も経ったご老体が、どんな事情があったのかは知らないが、今更なんでまた復帰するに至ったのか(ちなみに一緒に復帰した腹心のコーチはなんと、79歳だとか)、日本という国は、そこかしこで、人材払底を露呈してしまっているなぁと改めて実感せざるを得ない一日であった。

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2008年6月22日 (日)

痛快ですな

ジャイアンツ戦を見る機会が、本当に少なくなったからでもあるが、それにしても、久しぶりに(たぶん今年初めて)ジャイアンツの勝ち試合を目の当たりにさせてもらった。

12回裏、1点勝ち越された場面で、しかし今日はなぜか、筆者は全く諦めていなかった。前回の福岡ドームでの2連戦の時、全く逆の立場でサヨナラ負けを喫した借りを返すチャンスに思えたし、なによりもソフトバンクが繰り出してきた投手が佐藤誠だったからだ。

馬原がいないことは知っていたが、他球団の状況に全く疎くなってしまった身としては、誰が抑えをやっているのか、見当もつかなかったのだが、佐藤が出てきたのには、正直目を疑った。この人、元ジャイアンツ、我がチームでは全く芽が出ず、ホークスに流れて行き、一時、中継ぎでそこそこ投げていたような記憶があるが、この場面で出てくる投手とは到底思えなかった。「イケル!」素敵な予感が現実のものとなるまで、ほとんど時間はかからなかった。古城、鈴木尚そしてキムタクと脇役勢があっという間に決めたサヨナラ勝ちだった。

実際、球威もキレも全く感じない佐藤にジャイアンツはイケイケドンドン。本来なら当然バントのケースだった尚広の打席でも、それを考慮した形跡がなく、実際お世辞にも打撃がいいとは言いかねる鈴木が前進守備のセンターの頭上を遥かに越えるツーベース。最初からベンチは佐藤を完全に呑んでかかっており、こうなっては勝負は決まってしまう。佐藤の投入といい、その彼を替える気配もなく(その暇もなかったのもしれないが)瞬く間に敗北に転落したソフトバンクのベンチワークには?をつけざるを得ない。

とは言え、それまでの当方のベンチワークもまぁね・・・。原という人はどうして延長戦になるといい投手から使うのかな?クルーン、豊田そして東野とサドンデスの状態で、投手のレベルを下げていくというのが、わからない。東野の場面は当然、お得意(?)の西村健太朗かと思ったが、彼にアクシデントがあったのかな?また東野の後に出てきた山口もいた。でも、その若手の傷を致命傷にしなかったのは、いい流れだろう。

それにしても、今日のキムタクは、それまで「敗戦野手」と言っていいくらいの体たらくぶりだったが、一転大ヒーローとなってしまうのだから野球というのはわからない。そしてあのしびれる場面で同点ホームランを打てる大道という人の勝負強さ、度胸のよさにはただただ敬服するだけだ。大道は昨年も古巣に痛打を浴びせている、やっぱりドラマだよねぇ。先日この2人に藤田を加えた彼らを「仕事人」と評させてもらったが、その言葉に間違いはなかった。交流戦に入ってから、ボロボロだったグライシンガーにも復調の兆しが見え、さぁ、こうなったら初の交流戦Vと行きましょうか!

最後に、熱投報われなかった杉内。その無念さは、敵ながらよくわかるが、これが野球。また、秋に会おうや!!

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2008年6月 9日 (月)

厳しいなぁ

それにしても、ここまでチグハグだと、もはや笑うしかないだろう。そのニュースを見た時から嫌な予感はしていたのだ。そのニュースとは

「ウオッカ安田記念参戦決定、鞍上は岩田」

である。前走ビクトリアマイルでの敗退は、馬の出来がピークではなかったという声がある一方で、鞍上武豊の仕掛けが遅すぎるという批判も上がっていた。そして、今回の乗り替わりは武がすでに、スズカフェニックスとのコンビが決定していたからではあるが、もしどちらかを選べるとしたら、豊はどちらを選んだだろうか?マイルでは足りないのが明らかなスズカに対して、なんと言ってもダービー馬である。一叩きで体調良化も著しかったとされ、今回は岩田においしいところをもっていかれたと言ってもいいだろう。

あの時点で、安田記念の騎乗馬がいなかった岩田康誠の強運を称えるべきかもしれない。これで、重賞8勝はダントツトップ、ちなみにこの土日で豊は4勝、岩田は1勝、でも競馬は重賞、そしてGIなのである。更に驚いたのは豊から岩田の乗り替わりが「鞍上強化」と公然とささやかれていたことである。天下の武もみくびられたものであるが、結果がこう出てはなにを言っても空しい。

人の不幸をこんな形で書いてはいけないのだが、カジノドライブの出走取り消しは豊に風が吹き始めてきた証かなと思っていた。カジノに乗ることになっていれば、空しい時間を過ごすことになっていたのだが、騎乗を断られたことで逆に安田に乗れることになったのだから、これはチャンスとも思ったのだが、世の中それほど甘くはないということであった。

それにしても「豊からの乗り替わり馬を狙え」は今年のGIの完全なトレンドになってしまった。忸怩たる思いをしているのは他ならぬ本人なのだろうが、1度歯車が狂うとこんなものだろうか。GIではないが前日のユニコーンSにしても、豊はサダムイダテンに乗って後方に喘ぎ、そのイダテンをさっさと見限った安藤勝己が1番人気の馬に乗って、その遥か前方を悠々と駆け抜けていた。

「騎手にとってのレースはまず、いい馬にどうやって乗るか、そこからが始まりである。」

とは藤田伸二の至言だが、かつてその「事前レース」で他をよせつけない強さを誇っていたはずの豊の足元は今、明らかに揺らいでいる。

ウオッカはもう、豊の手には戻らないだろう。ウオッカの次走予定は知らないが、宝塚だとすると岩田はアドマイヤジュピタと重なる可能性がある。あのオーナーの性格から言ってアドマイヤが出れば、岩田はそちらに乗らざるを得ないだろうが、豊にはメイショウサムソンがいる。このまま休養、秋に備えるとなると、牝馬で他にこれといったお手馬のいない岩田が当然乗り続けることになろう。豊には痛い結末であった

でも、武豊はやっぱり武豊である。決してめげないし、腐らない。勝負を投げるなんてことは絶対にない。安田記念のあとの東京最終レース、6番人気の馬に騎乗した豊は岩田をねじ伏せて勝った。ここらへんの精神力、プライドはさすが、大したものである。その誇り高さ、真摯な姿勢がある限り大丈夫。もう1度言おう、豊、ファイト!

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2008年6月 7日 (土)

お見事!

試合は見られなかったが、今日はなんとも素敵な結果だった。2アウトランナーなしから突然3点取られる不可思議な先発投手の乱調にもめげずに、あとは例のよってたかって中継ぎ陣が踏ん張り、クルーンまでつなぐと、なんとルーキー加治前がプロ初打席でサヨナラホームランという史上初の快挙!だから若い力はいい、えっ、今日の先発もまだ若いだろうって?まぁ若いのにもいろいろいるから・・・。

とにかく、これで交流戦始まって以来、コテンパンにされてきたマリーンズに3連勝、昨年から通算5連勝と来た。こうなったら、明日も戴いて、借りをどんどん返してしまいましょう!バーンサイドさん、頼みましたよ。

本日、福田に代わって東野が昇格、日曜日のライオンズ戦の先発が濃厚とか。いいねぇ、こういうフレッシュな人材がジャイアンツにもいたんだとしみじみと思う。ジャイアンツ戦を見るのがようやく楽しくなってきたなぁ。

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2008年6月 6日 (金)

焦っちゃいけない

ジャイアンツの足取りが相変わらず、おぼつかない。念願の5割にやっとたどりついたと思ったら、そこから怒涛の(?)4連敗。昨日はやっと一息ついたものの、開幕当初は苦戦するとは思っていたが、6月の声を聞くに至ってもこんなにもたついているとは、正直考えてはいなかった。

二岡に始まり、李、高橋由、上原、そうそう存在をすっかり忘れていたけど高橋尚なんてのも2軍で寝てるんだったな。豊田も一時戦線を離脱したし、ゴンザレスはあのザマだ。それだけではない、やっと頭角を現してきた亀井や鈴木、更には復帰早々のチョンボで敵将から「バカ」とまで嘲笑われた矢野といった中堅どころまで次々と姿を消していく惨状。ここまで主力に次々と離脱されてはまともな戦いができなくても仕方ないかもしれない、原監督の嘆く姿が目に浮かぶようだ。そして昨日のスタメンには坂本、隠善、脇谷という名前が並び、さらにベンチには加治前、寺内、更には登録早々の田中が入っていた。こんなメンツで戦わなければならないとは、原も想定すらしていなかっただろうが、筆者はむしろそこに新たなジャイアンツ胎動の息吹を見る。

思えば、FA導入後のジャイアンツは、毎年大型補強を繰り返し、今年はぶっちぎりで勝つだろうと言われながらも、その通りになったことはほとんどなく、我々ファンは名前倒れで全く働かない連中の体たらくを見て、苛立ち、そして失望し続けてきた。しかし、今のメンツを見て、腹を立てる人はあまりいないのではないか。

昨オフ、エースと4番を失った広島とヤクルト。だが今年、発足当初の楽天のようにボロ負けしているかと言えば、さにあらず。ヤクルトには開幕でジャイアンツは3タテをくらったし、カープは現在ジャイアンツより上にいる。ポッカリ穴が開いても、それを埋めようと新しい芽が出てくる、それがプロ集団というものなのだ。ジャイアンツもそろそろ、考え直した方がいい。

今更阪神追撃など、もはやむずかしいし、それにはっきり言って、今のプレーオフ制度の下であまり意味のあることとは思えない。まぁ3位も逃すようだと、進退に直結するだろうから、原はそんな悠長なことは言ってられないのかもしれないが、筆者は今、ファームでくすぶっている月給泥棒達に、はよ戻ってこんかいなどと怒号したいとは思わない。上原なんてもはや、やる気がないのがミエミエだし、もし彼が戻ってきて、熱投を繰り広げてくれたとしても、それは所詮、一時しのぎに過ぎないし、来年以降のジャイアンツになんらのプラスをもたらさないだろう。

実戦に勝る練習はない、「常勝」などという幻想に縛られていたジャイアンツに今、期せずしてその機会が与えられている。坂本はさぞ疲れているだろうが、それを若さでなんとしても克服して欲しい。今の彼が、試合に出続けられること自体、大げさな言い方をすれば神に選ばれた存在だからと知るべきだ。今までのジャイアンツならとうの昔にスタメン落ち、いやファーム行きだったろう。しかし現状、坂本の代役は見当たらない、この幸運を知るべきだ。そして田中は同期の坂本には遅れをとったが、線の細い若手の多いジャイアンツにあってはほとんど唯一の主軸打者候補、せっかく上げて来たのなら、古城なんかを使わずに即スタメンで使って欲しかったな。隠善は少し、バッティングが荒くなってきたのが気かがりだが、清水も元気がないから、もう少し長い目で見てやりたい。寺内は日曜日、ヒーローにしてやりたかったな、でもあの場面でヒットを打てたことは自信になったはずだ。

投手の方も、その日曜は残念な結果となったが、成長著しい山口を始め、越智もだいぶ安定してきたし、再び昇格してきた栂野もチャンスをやりたい存在だ。西村健太朗はリリーバーとして一本立ちできるか、正念場を迎えた。むろん、チャンスを与えた若手がすべて、それに応えてくれることはない、しかし今までのジャイアンツにはその機会すらなかった。それは本当に異常なことだったと知るべきだ。

むろん、補強を否定することはない。ケガをおしてグランドに立ち続けるガッツの姿はチームの精神的主柱になっているし、ラミレスがもしいなかったら、今頃どうなっているかと慄然とする人もいるだろう。しかし、思えば2年前、ちょうど今のラミレスのような存在感を示していた李承燁が現在どんな境遇にあるかを見れば、一時しのぎは決して長続きなどしないのである。

もう1度言う、原さん、そして読売のお偉方殿、決して短慮はいけません。今ジャイアンツは再生の只中にあるのです、オーナーがなんの為に大金を払っているんだと苦笑いしていたそうだが、そう本心で思っているなら、今は黙ってチームの戦いぶりを見守っていてください。もちろん原監督も現場の指揮官として、じたばたしないこと、選手を必要以上にとっかえひっかえしても、ろくなことはないと知るべきだ。そして、なにより我々ファンも焦っちゃいけませんぞ!

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2008年5月27日 (火)

衝撃

あってはならないことが起こってしまった、それもよりにもよって我が愛するジャイアンツから・・・。この手の不祥事に対する管理体制だけはしっかりしている球団だと、信じていたのだが、それもファンの欲目に過ぎなかったということか・・・。

ゴンザレスの選手登録の抹消は確かに、唐突ではあった。李に代わって一軍に昇格してからは攻守に活躍を見せ、やっと現役メジャーリーガーの実力を現し始めてくれたと思っていた矢先の抹消。やれやれ、またお得意のケガかと苦笑いをしていたら、なんと薬物使用で解雇と来た。正直、全く予想もしていなかった事態に大きな衝撃を受けた。

抹消から事実公表まで間が開いたことを不手際、あるいは不透明と批判する向きもあるが、選手生命に関わる事態だけに、不用意な発表はしかねたのは確かだろう。だが、ついこの間まで、主力として活躍していた選手の許されない不祥事。球団としては批判を甘んじて受けるしかない。本人は故意での摂取を断固として否定しているそうだが、そうなるとどういう経緯でその薬物はゴンザレスの体内に入ったのか。事実解明は徹底的に行われなければならない、ジャイアンツもゴンザレス本人も、真摯に調査に協力して欲しい。

それにしてもゴンザの離脱は痛い。今日の本ハム戦、ついにガッツの姿もスタメンから消え、なんと3番木村拓也と来た。そのキムタクが先制2ランを打ってくれるのだから、野球というのはわからないが、自慢の強力打線がとうとうピストル化してしまったことは否めない。更に、曲がりなりにも1番に定着してくれていた亀井も負傷で途中退場、これまた登録抹消ということで、これはいよいよ本当にお祓いでもしないといけないかもしれない。

それでも、昨年のパの覇者、本ハムに連勝できたのは、脇役達の活躍があればこそだ。キムタクがひょっこりジャイアンツにやって来て、まもなく丸2年になる。守備では泣かされることもあるが、様々なポジションも打順もそつなくこなすマルチぶりには頭が下がる。藤田にしても大道にしても、あたえられた仕事はキッチリこなすまさに「仕事人」、ジャイアンツはいい買い物をしたと思う。

先発が試合を造れない状態が続く中、今日は「第6の男」バーンサイドがやっと先発で勝ってくれた。李の不振、ゴンザの大ポカで回ってきたチャンスをしっかりモノにしてくれた。去年、たまたま見たオールジャパンの壮行試合でこの人の快投を目にした。へぇ、オーストラリアにはいい投手がいるんだなと思っていたら、すかさずジャイアンツが獲得したのには驚いた。いい投手だが、外人枠の関係で宝の持ち腐れになりかねなかったが、豪州代表を蹴ってまで、日本に賭けた本人のやる気が身を結んだ形になった。

そして、頼りない先発陣の尻拭いを今日も、例の「よってたかってリリーフ陣」がほぼ総動員でしてくれた。どう考えても、このままじゃみんな潰れてしまうと思うのだが、開幕時にローテションに入っていた先発のうち、今も一軍にいるのが内海とグライシンガーの2人だけという非常事態、更にこの2人も不安定を来ているから、当分彼らに頼るしかない。

とにかく、日程の楽な交流戦の間に、なんとか先発陣を立て直さないと、浮上はない。原監督の辛抱も少し足りないのではないか。金刃にしても木佐貫にしても、不甲斐ない投球ではあったが、1度や2度で、即二軍ではいくら投手がいても足りないよ。バーンサイドは少し我慢して使って欲しい、打線の弱体化にたまりかねて李を呼ぶために、抹消なんてことは絶対にしてもらっては困る。後、福田と林をどういう理由で一軍に上げてきたのか、どういう使い方をするつもりなのか。林なんて明らかにまだ、調整不足、いくら台所が苦しくてもああいう投手を上げてはいけない。それにケガもあるのだから、林はそろそろ不適のリリーフから解放してやった方がいい。もともとリリーバーと期待して獲った福田は尾花コーチの発案で先発に回っていたが、今回はまたリリーパーで使うのか?どうもここらへんが一貫していない。まだ先は長い、そこらへんをもう1度よく整理して、戦って欲しい。

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2008年5月25日 (日)

もういい加減にしろよ

このチ-ムには、そのスタ-ト以来、好意を持ったことがない。その誕生が伝えられたのは1988年10月19日、なぜ、こんなにはっきり日時を記憶しているのか、むろん理由がある。かれこれもう、20年も昔の話になってしまったが、この日、プロ野球界で、どんなことが起こっていたか、ご存知の方は少なくないと思う。

「10.19」と今に語り継がれる伝説の1日、近鉄バッファロ-ズの長い長い優勝へのチャレンジと挫折のドラマが生まれた日が、その1988年10月19日だった。当時のプロ野球は「新盟主」と言われた西武ライオンズが、着々とその黄金時代を築き上げている真っ最中。セリ-グの覇者も日本シリ-ズで一蹴するくらいに強かった西武に、しかし懸命に立ちはだかろうとしていたまさに唯一の存在が、名将仰木彬監督率いる近鉄バッファロ-ズだったのである。

この日近鉄は川崎球場でのロッテオリオンズとのダブルヘッダ-に連勝すれば、王者西武を大逆転し、その年の覇権を握れた。だが、つまりそれは、負けはもちろん、引き分けも許されないという極限状態に追いこまれているということだった。ダブルヘッダ-という言葉は既に死語に近い、ロッテは千葉に去って「マリ-ンズ」などとシャレた名前になり、川崎球場はとうにない。仰木さんもこの世の人でなくなり、そして何より、近鉄バッファロ-ズという球団そのものが、もはや消滅してしまった今、あの時の熱気と感動と憤りを書くのは、今日の本筋ではないし、まして筆者の手にとても負えるものではないのだが、要は近鉄とロッテ両チ-ムの選手達が、プロとしての意地と誇りを賭けて、死闘を繰り広げている最中、無粋にも(!)そのニュ-スは飛びこんで来たのである。

阪急ブレ-ブス身売り、買い手は「オリエントファイナンス」。むろん、誤報である、しかし当初は本当にそう報じられたのだ。実際にブレ-ブスを買ったのはその少し前、「オリエントリ-ス」から「オリックス」と社名変更した、一般には全く無名の企業であった。

当時筆者は、近鉄ファンも「兼ねていた」。一大イベントとも化していたあの試合にまさに水を差したあのニュ-ス、なんでよりによってあの日、あのタイミングであの発表が為されなければならなかったのか。逆に言えば「阪急ブレ-ブス」というパリ-グに一時代を築いた老舗球団の消滅をあんな、刺身のツマのようなニュ-スに矮小化させるようなタイミングで発表したのか、当時も今も筆者には全く理解できない。これは売り手の阪急側の問題も大きかったのかもしれないが、オリックスの無配慮に筆者は激しい怒りを覚えたものである。

この年、パリ-グでは南海ホ-クスも身売り、まさに激動の一年だったのだが、ホ-クスを引き継いだダイエ-、更にソフトバンク両企業はその後、福岡に腰を据え、伝統ある「ホ-クス」の名を大事に守り抜いて来た。だが、それに対してオリックスはあっさりと「ブレ-ブス」の名を捨ててしまった。まことにドライといえばドライ、もう「阪急ブレ-ブス」なんて過去の遺物とはなんの関係もない、そうアピ-ルしたかったのだろう。

思えば、宮内義彦なる企業家から、プロ野球に対する情熱も自らのチ-ムに対する愛情もおよそ、感じたことがない。彼にとってプロ野球、そして「オリックスブル-ウェ-ブ」という球団は単なる自企業の宣伝媒体、それ以上の何物でもなかったはずだ。そして、それは見事に功を奏し、オリックスという企業はその知名度を抜群に上げ、彼は一流経済人の仲間入りを果たした・・・らしい。だが、宮内は本当には知らなかった、「商売」としてのプロ野球、球団経営というものの恐ろしさを。

日本において、プロ野球がトップの人気スポ-ツであることはまず間違いないだろう。だが、それでも球団経営を黒字にすることは至難の技と言っていい。まして宮内が「買ってしまった」のは、よりにもよって関西の不人気球団。猫も杓子も阪神タイガ-スになびく大阪、関西地区において阪神以外にはペンペン草も生えない。「ブル-サンダ-打線」と異名を取った強力打線を売り物にしても、イチロ-という稀代の天才バッタ-が出現しても、客は入らず、メディアは相手にもしてくれず、目の前には赤字がただ積み上がって行くだけ。宮内は震え上がったに違いない。

もともと、オリックスの名を全国に知らしめれば、宮内の球団買収の目的は、それで達せられたのである。もう、球団に用はない、とっとと売り払ってしまおう、しかし時代は宮内に味方しなかった。バブルが崩壊し、どこの企業も緊縮経営、無駄を省くことに血道を上げるようになり、更にはJリ-グが誕生して、プロ野球はプロスポ-ツの一大王者たりえなくなってしまった。そんな時期に赤字が当たり前のプロ野球球団経営に乗り出そうなどという奇特な企業が現れるはずもなかった。

売るに売れず、さりとて放り出すこともできない宮内は、当然の帰結として人件費の抑制に出た、つまり主力選手の放出である。その結果、それまで、Aクラスを確保し、優勝も争ってきたチ-ムの成績は瞬く間に下降、ますます客が入らなくなるという悪循環に陥った挙げ句に、その不振の責任を現場に押し付け、毎年のように監督の首のすげかえを続けている。2002年以降、石毛-レオン-伊原-仰木-中村-コリンズとほぼ一年毎の監督交代は「監督留任がニュ-スになる」と揶揄されたかつての阪神も裸足で逃げ出す迷走ぶりである。

以前、プロ野球には支配下選手70人枠というものがあった。いや、今でもあるのだが、育成選手制度がある現在と違って、その当時は1つの球団が抱えられる選手の総数は正真正銘70名だったのである。プロ野球人気低下がささやかれる中、底辺、裾野を広げる為に、支配下選手数を増やそうという動きは毎年のようにあったのだが、それに頑強に抵抗し続けたのがオリックス。悪名高い「ポスティング」などという制度を主導して導入し、イチロ-をさっさと大リ-グに売り払ったのもこのチ-ムだった。

さすがに人件費抑制だけでは明日がないことに気付いた宮内は乾坤一擲、勝負に出る。2004年、近鉄を事実上、合併吸収することとなったオリックスはいわゆる「いいとこ取り」、つまり近鉄の主力選手のみを引き取り、自軍を含む残りのカス選手はすべて放逐して最強チ-ムを作ろうと画策、見事に他球団及びファンの袋叩きにあって挫折する。世論の後押しで、プロ野球に参入して来た楽天ゴ-ルデンイ-グルスと選手を分け合うことになったが、それも最初にいい選手25名をプロテクトの上、優先的に確保、その上で楽天とドラフトで取り合うという有利な条件を押し付けてのことであった。当然、どういう結果になるかは翌05年のシ-ズンが証明した。

だが、とてもプロ野球チ-ムではないと冷笑されていた楽天とチ-ム名を「バッファロ-ズ」に替え、形だけは近鉄ファンの想いに応えようとしたオリックスの地位はわずか3年で逆転する。野村克也を迎え入れ、選手を発掘、育て上げあるいは再生した楽天に対して、理解不能なトレ-ドや選手追放を繰り返し、役立たない他チ-ムのポンコツを喜んで抱えてはチ-ム力を自ら低下させていった驚くべき無計画なチ-ム作りとの差としか言い様がない。

そして、今回、とうとう指揮官の「敵前逃亡」という非常事態が発生したわけだ。逃げ出した奴は論外ではある。が、後任に据えた大石大二郎の肩書きをあくまで「代理監督」に留め、来季の監督は白紙などとオ-ナ-が平然と言い放つ。不手際で他球団に選手を強奪されるような無能なフロントに、この不人情かつ無神経なオ-ナ-と来てはもう、この球団に救いはあるまい。

そして一部報道ではなんと来季の監督を清原和博に要請すると言われている。まぁプロ野球は見てもらってなんぼ、客寄せの為と割り切るなら、それも1つの道かもしれないが、清原という男が監督の器かどうかは、すぐにわかりそうなものではないか。

さすがに、それに関してはすぐに、否定のコメントを出していたようだが、とにかくこの球団の首脳に、まともなチ-ム編成をしたり、真面目に球団経営をする気かあるとは思えない。むしろこれまでの足跡を見る限り、プロ野球界の今後の発展を阻害しようとしているとしか思えない。いっそ、あの時、近鉄と一緒にギブアップしてもらった方が、よほどプロ野球界の為だったのではないだろうか。でも、もしそうなっていたら、堀江某が買っていたかもしれないのか・・・。

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2008年5月23日 (金)

「更に精進を重ねるだけ」

カジノドライブ陣営は賢明な選択をしたのかもしれない。アメリカクラシック三冠の最終レース、ベルモントSに挑むドライブには、自身のきょうだい馬による3連覇がかかっているらしい。3連覇におよそ縁がないのが武豊騎手というのは、先日も触れた通りで、ここはゲンを担いで正解だろう・・・というのはむろん冗談である。

今にして思うと、武騎手自身に予感はあったのかもしれない。ドライブが前走、つまり渡米初戦を楽勝した後、彼は

「今後、乗せてもらえるかどうか心配。」

とコメントしている。むろん、冗談めかしてではあったが、かつての、少なくとも2年前までの彼だったら、こんなコメントは絶対しなかったのではないか。自分を取り巻く環境、空気の変化を誰よりも敏感に感じていたのは、他ならぬ彼自身だったのだろう。そして不安は現実となった。

どう取り繕っても、今回のカジノドライブ陣営の武への騎乗依頼取り下げは、あんたじゃ頼りにならないから、もっといい騎手を探すよというクビ通告に他ならない。本人も相当ショックだったらしく、プログに率直にその心境を書いている。およそ1年前、ほぼ同じような光景を見た。そして、彼をとりまく環境は確実に厳しくなっていると言わざるを得ない。

昨年の同時期と違い、現在武は、リーディングトップ。勝率も全騎手の中で唯一2割を上回り、連対率もトップ。これでなにやかにや言われる彼の立場はつらいものだと同情もしたくなるが、じゃあ、あんた今の武が乗れてると思うのかいと問われると返答に窮するのも事実である。

思えば、桜花賞馬も皐月賞馬も、もともと武が乗っていた馬だった。NHKマイルカップなんて、2着馬も3着馬もつい前走まで彼が手綱をとっていた。なのに本番で自身は1番人気の馬に乗って、その遥か後方に甘んじていた。

なんだかんだ言って、依然、武のもとには、いい騎乗馬が集まっているという証明ではないか。問題はかつて彼がまず、見せなかった騎乗馬の選択ミス、それが立て続けに起こっているという現実である。GⅠのみならず、重賞クラスのレースで、最近、やけにそれが目につくような気がする。彼が乗り捨てた馬を「拾った」騎手達がおいしい思いをしている、いや武が引き出せなかったその馬の良さを後任者がちゃんと引き出して結果を残しているのだとしたら、事態はよほど深刻である。

春のGⅠも残すところあと4戦、しかし、武の前途は暗い。オークスでの騎乗馬はまず、勝ち負けになるレベルではない。ダービーのブラックシェルは前走後藤騎手の手綱で2着に突っ込んでいるが、たぶんマイルがいい馬なのだろう。だが、武に手綱が戻って、下手な結果に終わると、後藤のままならなどと、つまらぬことを言われかねない。安田記念は騎乗するのも、たぶん不本意だろうが、スズカフェニックスがマイルに足りないのは、既に証明済み。一線級が軒並み回避しそうな、宝塚記念をメイショウサムソンで落とすようなことになると、これは事件になるかもしれない。

今日のタイトルに使った言葉は武自身がブログに書いたものである。アドマイヤに決別され、カジノドライブを降ろされた今の自分の不甲斐なさを叱咤した言葉であろう。勝負の世界は非情である。王者であるはずの武が、いや王者ゆえに、1度退勢となってしまった状況を巻き返すことには、相当な困難が伴うはずである。

岡部幸雄騎手と武が三冠馬に出会ったのは、奇しくも同じ年男の36歳であった。

「ルドルフに競馬を教えられた。」

と公言する岡部は、その後、自らを高めて行き、50歳近くまでトップの座に君臨し続けた。だが武は・・・。

こんな妄言を吐かせないようにするには、自身で結果を出していく以外にない。武王朝落城を目の当たりにするのは、いささかまだ早すぎると思うのだが。

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2008年5月 9日 (金)

「昨日と同じようなわけにはいかないよ。」

「昨日はホームランを一本、損したけど、今日は同じようなわけにはいかないよ。」

ヒーローインタビューでのラミレスの台詞もバッチリ決まって、今日はいい試合だったようだね。

天下の金本様にこともあろうか、頭部に死球をぶつけるという大罪を犯したかどで(?)、本日木佐貫が二軍流刑となり、いよいよ先発ローテーションが苦しくなったジャイアンツは栂野が今季2度目の先発。逆転されたものの、3回のピンチで葛城をよく抑えた。でも、あそこでもう交代というのはちょっと辛抱が足りないような気がするのだが・・・。

昨日といい、今日といい、あんなに早く先発がマウンドを降りてしまうと、後が苦しくなる。5回の越智はやはり役不足ということかな?藤田もいい仕事をしているが、往時の球の力はないから、連投だとつかまるよね、野口のところで門倉という手はなかったかな?

結局、今中継ぎで一番安定している山口に負担がいってしまう。豊田、林の不在が響いている、福田や久保なんてなにしてるんだろうね。

思えば、開幕の二岡に始まって、李、上原、豊田そして高橋由とまぁ、理由はそれぞれだが、バタバタと主力が姿を消して行ったが、実はチームの形はむしろ、バランスがよくなっている気配がある。セカンドにゴンザレスが入って、内野はだいぶしまった。サードが木村が相変わらずポロポロやってくれるが、やはり本来本職のポジションで生き生きする脇谷を使いながら、二岡待ちというところだろう。

打線は小笠原、阿部が相変わらず、上がってこないが、亀井、坂本からラミレス、ゴンザレスそして清水、谷の両ベテランが下位を締めるという流れは明らかに開幕オーダーより様になっている。李はこのままだともう帰って来られないかもよ、そのくらい今のゴンザレスは攻守に貢献してくれている、やっと本領発揮というところだが、あとは得意(?)のケガだけせんといてよ。

明日からは中日戦、先発がどのくらい踏ん張れるかがポイントと見る。なんだかしらないが、聞いたこともないような投手がみんな抑えるドラゴンズの先発陣相手に、点はそう望めない。さぁ根競べだぞ。

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2008年5月 7日 (水)

怒!怒!!怒!!!

とんでもない試合を見てしまった、本来ならば大ヒーローのはずのラミレスが一転、最後の打者になってしまった理不尽さ。こんな馬鹿げたことが堂々と許されていいのか!

今日のヒーローはホームランを叩き落としたあの馬鹿野郎とその愚行にまんまとだまされやがった節穴の目を持つまぬけ審判共だ。かつて、ジャイアンツは審判からひいきされているとさんざん叩かれたが、今やジャッジは完全に虎寄りだ。ハーフスイングの判定などひどすぎる、強きを助け、弱きをくじくがモットーらしい。

なにが腹が立つと言って、はっきり言えばあいつら、絶対に見えてないのである。当たり前だ、プロの強打者の強烈な打球に走って付いていけるわけがないのである。ボールが跳ね返って来たという現象だけでジャッジしているだけだ。その上、わからないくせに一応協議などして見せて、ポーズだけを示すから頭に来るのだ、最初から結論ありきのくせに。確かに人間の動体視力の限界を超えたものを要求されている審判に同情の余地はなくはないが、この手のトラブルが起きても、一向に善処の姿勢を見せない日本プロ野球機構の怠慢さは追求しなくはならない。テレビのリプレイがすべてを明白にしてくれているではないか、あれははっきりホームランである。しかし、本来ジャイアンツびいきに狂っていたはずの日テレのアナウンサーや解説者まで口を濁す始末。人間落ちぶれたくはないものである。

だが、アホ審判共に怒髪天を突く思いなのは、当然ではあるが、ジャイアンツの連中も断じて免罪ではない。

まずあのトラブル直後の原監督の見るからにゆるい抗議はなんだ、あんな抗議なら、流れを止めるだけだからやらない方がいい。性格の違いと言えばそれまでだが、星野や長嶋なら猛然と審判に食らいついていただろう、パフォーマンスだろうと、そういう姿勢を見せてこそ、チームの士気というのは上がって行くのだ。

そしてゴンザレスのタイムリーをなんとライトゴロに仕立てて、攻勢に大水をぶっかけやがった阿部のまぬけな走塁とその後の谷のぺっぴり腰のバッティング。最後にヘッドスライディングなんていうくだらない労力を使うなら、もっと気入れて打てよ。

それだけじゃない、味方が先制した途端に腕が振れなくなって、すぐに逆転された挙句、危険球で早々に退場した木佐貫。その危険球を頭に食らってビビッてるに違いない打者に対して、外角球ばかりを投げさせ、狙い打ちされてチームを敗北に導いた阿部のお粗末リード。5回ベテラン2人が作った絶好のチャンスに代打で出てきたものの、まともにバントがバットに当たらない加藤のだらしなさ。書いていればキリがない、とにかく一言で言えば「情けない!」としか言いようがない。

だいたい、こんな試合をあっさり負けるなんてあまりにも不甲斐ない。この手のトラプルマッチに勝ったのをあまり見たことないのも事実だが、あんなジャッジが甲子園ならまだしも、ジャイアンツの聖地、東京ドームで下されたこと自体、既にジャイアンツがなめられている証拠である。とにかく、全員猛省せよ!!

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2008年5月 6日 (火)

豊、ファイト!

武豊という人はよくよく「3連覇(連勝)」というものに縁がないらしい。メジロマックイーンの春の天皇賞3連覇を目指した93年春の天皇賞はライスシャワーの2着、99年に当時まだ、どの馬も成し遂げていなかった秋の中長距離距離GⅠ3連勝をかけて、スペシャルウイークで臨んだ有馬記念はグラスワンダーの2着。翌年、エアシャカールで挑んだダービーは自身の3連覇がかかっていたが、アグネスフライトの2着、そして今回、メイショウサムソンの天皇賞3連覇がかかったレースでまた2着である。

それにしても、武騎手は勝負弱くなった。一昨日の天皇賞、あの展開で差し返されて負けるなんて、かつての武では考えられなかった。まして、相手が絶対負けたくないと思っているに違いないあの冠の馬だったというのに・・・。

かつての蜜月が嘘のように、今や不倶戴天の敵とも言っていい武とアドマイヤ軍団。なにが原因かは諸説あるが、彼らが決別してから1年になろうとしている。その間、武はアドマイヤの馬に手痛い敗北を喫してきた。特に、距離適性から死角がないと思われた昨年のJCと今回の敗戦は痛恨ではないか。

2005年、ディープインパクトで颯爽と3冠を達成したあの年をピークに武の成績は下降線をたどり始めた。翌年、それまで3年間維持して来た勝ち星200勝ラインを割り込み、そして昨年は出だしから絶不調。岩田康誠、安藤勝己騎手に大きく水を明けられ、一時はリーディング絶望とまで言われたが、夏のローカルで驚異的な巻き返しを見せてリーディングは死守したものの、年間の主役は安藤に奪われた感があった。

そして今年は勝ち星こそ順調に伸ばし、現在快調にリーディングトップを走っているが、一部に「善臣病にかかった。」と揶揄されている。柴田善臣騎手は、何年か関東リーディングを続けて取った頃でも、午前中の平場のレースはよく勝つが、午後のメインに近づくに従って影が薄くなってしまうパターンが多かったが、それと似ているというのである。

確かにあの不調と言われた昨年ですら、同時期GⅠ1勝を含む重賞6勝をあげていたというのに、今年はわずかに2勝。人気を背負ってぶっ飛ぶケースが目に付く。勝ち星も勝率も遥かに上にいきながらも、既に重賞5勝の岩田に獲得賞金で後塵を拝し、安藤にも大して差がつけられない理由がここにある。

逆に特に今年に入ってからのアドマイヤ軍団の勢いはすさまじい、重賞を勝ちまくっていると言っていい。武が去った後のアドマイヤの主戦に収まったのが岩田であり、そして安藤であり、もう1人が売り出し中の若手の川田である。

今年に入って早々、アドマイヤの近藤利一オーナーから武に対して、手打ち、すなわち再騎乗の打診が為された。ところが、武の返答は即答でノーだったという。近藤は武の騎乗を批判して、すべての馬から武を降ろした。見かけのソフトさとは裏腹に、1度こうと決めたら絶対に考えを変えない武は自分の騎乗をとやかく言った素人に頭を下げる気など毛頭なかったようだ。

なんだかんだ言って武が可愛かった近藤も思わぬ彼の反応に激怒、完全な縁切りを決意し、現在に至る。武とともに今や騎手御三家を形成する岩田と安藤をがっちり抱え込んで、武なにするものぞで突っ走っている。

武としては意地でもアドマイヤの馬には負けたくない、自分を敵に回したことを後悔して、地団駄踏ませてやろう、そう思っていたに違いない。しかし現実は完全に逆に出てしまっている、豊と縁を切ってよかったと近藤は高笑いしているであろう。

かつて、武の前には、彼に乗ってもらいたい有力馬の関係者が門前群れを為していた。しかし、今状況は大きく変わった。彼を可愛がっていたベテランの調教師が相ついで姿を消し、代わって登場した若手調教師の中には

「いつまでも武豊ばかりでは競馬界の発展はない。」

と公言する者もいるという。乗りたい馬に乗り放題に近い状態だった武は、多くの騎乗依頼をソデにしてきたわけで、その時、厩舎スタッフとして煮え湯を飲まされた思いだった連中が、今調教師になっていて、一種のアンチ武の空気を醸成しているらしい。

傲慢という言葉とは程遠い武でも、こうなるのだから人間社会というのはむずかしい。しかし、今までが順風過ぎたのであり、彼の腕に期待し、また信頼する関係者がまだまだ多いのも事実である。あの童顔に惑わされがちだが、武も来年もう不惑である。しかし、第一人者の地位を手放すにはまだ若すぎる。

安藤、岩田そして内田博幸・・・武を脅かすとされる存在がみんな地方からの移籍組というのも寂しい話だが、武にない豪快さ、荒々しさをもつ彼らをねじ伏せてこそ、武もまた階段を上ることなるだろう。武豊のこれからのGⅠ戦線での活躍に期待したい。

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2008年4月23日 (水)

「勇気」が欲しい

今夜は久々の快勝だったようだが、そんな時に水を差すようなことを書く。

先日の日曜日、原監督は上原浩治を中4日で先発マウンドを送り、そして敗れた。この起用意図が全くわからない。

6連戦スタイルが定着している現代では、先発投手が6人必要なことは言うまでもない。現在のジャイアンツでは上原を始めとして、高橋尚成、内海哲也、木佐貫洋、そしてグライシンガーの5人は確定、残る1人に苦しんでいる。当初は2年目の金刃憲人が入るはずだったが、1試合投げただけで早々に2軍に降格してしまった。その空席が要は埋まらないのだが、あの日曜日、上原先発の他に次の選択肢があった。

①開幕3戦目に先発した3年目の栂野雅史 ②イマイチ最近はパッとしないものの、昨年終盤の救世主だった野間口貴彦 ③前日、急遽1軍に昇格してきた門倉健

の3人である。筆者はわざわざ呼び寄せた以上、当然門倉の先発と思っていたら、上原だったのだ。

まず、開幕3戦目、それもチーム連敗というプレッシャーの中で5回3失点だった栂野にその後、なぜチャンスを与えないのか?そして門倉になにを期待して、昇格させたのか?

今朝のスポーツ紙に上原の泣き言が載っていた。それはそれで、ふざけるなと言いたいが、それはともかく、投げるのが怖いと言っている投手に無理をさせて、いい結果など得られるはずがない。その前の中日戦でKOされた後、監督自らが上原と話し合った結果の先発だったらしいが、この手の無理をやって度々痛い目に合った過去2年の経験が全然生かされていない。

今はまだ4月である。顔ぶれとはあまりにも似合わないほど低迷するチームに焦りを感じるのはわからないでもないが、しかし慌てふためいて、無理をする必要性は全くない。繰り返すが、とにかく3位になればいいのが、今のシステムなのである。

坂本、亀井といった野手の抜擢はできても、こと投手の起用には極端に臆病なのが原の特性である。今日、内海が中5日で来たということは、このままみんなが中5日で投げて、日曜に今度は内海が中4日で行くということなのだろう。

門倉や栂野はなんの為にベンチにいるのだろう?今日、ぎっくり腰でファームに落ちた豊田清に代わって、東野峻というピッチャーが上がってきた。東野はオープン戦終盤まで、ローテーション入り候補だった投手、しかし今、上がって来て、彼に与えられる役割は・・・?

名前にこだわり、頼っているだけでは明日はない。シーズンは長い、今からムチを入れて息が続くわけがない、全く意味のないことだ。今の原監督に必要なのは勇気、誰かに賭ける勇気だ。

もう1つ、我慢する勇気。あまりにも原が中日、阪神を意識し過ぎているのが気にかかる。快調に飛ばす阪神を気にするなという方が無理なのかもしれないが、今の時期、阪神から勝とうが横浜から勝とうが1勝は1勝だと思う。今日はつながったようだが、打線の復調にはまだ少し時間がかかりそうだ、チームがそんな時期に焦ってもロクなことはない、自然体で臨んで、勝てる試合を確実にモノにしながら、戦力が整うのを待つ。それでも十分間に合う時期だと思うんですがね、原サン・・・。

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2008年4月 5日 (土)

打つ手なし

今年初めて、ジャイアンツ戦を、というより野球というものをじっくり見た。タイトル通りの感想以外、なにも浮かびようのない試合だった。

踏ん張りどころで、もっとも警戒すべきバッタ-にもっとも打たれてはいけないものを打たれてしまったグライシンガ-を責めるという考えは成り立つかもしれない。しかし、野球というのは点取りゲ-ムである。ピッチャ-が例え全試合0点に抑えても、それで負けることもないのかもしれないが、勝つ事も永遠にできない。そして現実としてピッチャ-が完璧に相手を抑え続けることなど有り得ないから、結局負ける、当然の結果である。

ジャイアンツがオ-プン戦から異常な貧打に泣き、黒星を並べ続けていたのは知っていた。オ-プン戦というのは勝ち過ぎても、また負け過ぎてもシ-ズンに入ってからロクなことはないということも経験上わかっていた。しかし、しばらくはどうしようもないだろうというのが筆者の気持ちだった。

あれだけオフに主力打者が続々と手術をし、キャンプに入ってからも怪我人は続出、五輪予選で離脱する奴はいるわで、レギュラ-はてんで揃わない。まともに連繋プレ-の練習なんかできなかったろう、そんな状態でシ-ズンに入ったら、いきなり勝ち始められるほどプロ野球は甘くないということだ。

4月はよくてトントン、そう思っていたし、それにはっきり言えば、今のシステムなら多少出遅れたって3位に入ればいいのだ。あとは3週間ほど好調が維持できれば「日本一」を名乗ることだってできるのである。とは言え、8試合消化の時点で1勝7敗とはさすがに恐れ入った。その1勝だって、ほとんど負け試合だったのを相手のピッチャ-が突然悪魔にでも魅入られた様に崩れてラッキ-パンチが当たっただけのことだ。

ガッツにとって、昨オフの手術は痛恨だったね。精密機械のように自らの身体とコンデションを一歩一歩作り上げて行く選手なだけに、メカニズムが完全に崩壊してしまった印象だ。一昨日の猛打で浮上のきっかけをつかんだかと思ったが、今日を見る限り、道のりはまだまだ遠い。

そして、たった1試合、それもTVで見ただけでこんなことを言ってはいけないのかもしれないが、ラミレスと李承燁はしばらく外した方がいいね。手術、そして一時帰国とバタついた李はまだわからないでもないが、ラミレスは一体今までなにをやってたんだい?どうもラミレスは典型的な「ジャイアンツプレッシャ-」に押し潰されつつある。

ラミレス獲得がささやかれ始めた頃、筆者はここで反対と書いた。打たないよ、来年はとはっきり書いた記憶もある。彼のこのところの成績をみればわかることで、複数年契約の最終年は頑張るがあとは・・・という傾向がはっきり見て取れる。

「4番とエ-スを強奪された。」

ヤクルトはそう怒号していたが、グライシンガ-はともかく、ラミレスはジャイアンツが盗ったのではない、ヤクルトの方が見限ったというのが真相に近い。ラミレスは残留を望んだにも関わらず、ヤクルトがもはやその価値なしと、ラミレスの要求を蹴り、そこへジャイアンツがダボハゼのように食いついたということだ。

そして、開幕からヤクルトが予想を覆す快進撃で一方のジャイアンツがこの体たらくである。今は、なにを言われても甘んじて受けるしかない、これが勝負の世界だ。獲ったのが間違いだとは思うが、獲ってしまった以上はなんとか活用する方法を考えるしかない。開幕2週間で、大枚をはたいて獲った選手をケガでもないのにファ-ムに落とすのは、勇気がいるかもしれないが、ケガが浅いうちに少しリフレッシュさせた方がいい。

そしてゴンザレスを呼ぶ、彼をセカンドに据え、サ-ド脇谷ショ-ト坂本で固定、実はガッツをファ-ストに回したいというのがこの布陣のミソだ。これでガッツの守備の負担を軽くして復活の手助けをしたいのだ。そしてニ岡が戻ってきたらそのままサ-ドへコンバ-トする。これも前に書いたが開幕早々彼がケガをしたのは、悪コンディションももちろんあったが、もう彼の足がショ-トというポジションに耐えられないという証明。その方が本人の為にも、チ-ムの為にも絶対にプラスになる。承燁さん?まぁ当分代打で頑張ってもらうしかありませんな、そうしながら調子を上げて自力でポジションを取り戻すことを考えてもらうしかない。

ラミレスの代わりのレフトも今日ヒットを放った谷もいいが、隠善あたり使いたいよね。相変わらず打撃が弱いが、亀井の守備はやっぱりいいね。その亀井の好守に助けられたものの、8回敵の1~3番をピシャッと抑えた山口、そして今日2安打の坂本、ジャイアンツにだって新しい風を吹かせられそうな選手は着実に出てきているのだ。

でもこの企画、まずは「ミスタ-ケガ野郎」ことゴンちゃんが現在、プレ-できるのかどうかから、まず確認しなくてはならないし、現実として辰つぁん、いやジャイアンツの監督にはそういう冒険はできないだろうな。まだ始まったばかり、ガタガタすることはないとの声もあるだろうが、ここまで主力の調整が遅れているとなると、そんなことも言ってられまい。本当なら阿部ちゃんだって、引っ込めて調整させなきゃいけないレベルだぜ、でもそこまでしたらチ-ム編成がガタガタになっていよいよ戦えなくなっちゃうからなぁ・・・。

明日はこれも出遅れていた木佐貫が先発らしいけど、まぁ冗談抜きで彼が完封でもない限り、勝機は99%(ホントは100%って言いたいけど)ないだろうね。あ~あ、明日は仕事でよかった!

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2008年3月13日 (木)

ショートストップ

初めて野球場へ行った時、そのテレビの画面で見る世界とのあまりのギャップに驚いた。野球場とはこんなに広いところだったのか、これじゃどこに打ってもヒットになる。子供心にそう思ったものである。しかし現実の野球はあのグラウンドに9人の人間が立つだけで恐ろしく狭き場所に早がわりしてしまうのだ、なんとよく考えられたスポーツなのであろうか。

その9人の選手の中でもショートストップ、日本語で「遊撃手」と称されるポジションの担当範囲は半端ではない。セカンドベースとサードベースの間に陣取り、その間に飛んでくる打球の処理はもちろんのこと、ベースカバー、果ては外野手のカバーやフォローまでがその役目に入ってくる。内野手の中でただ1人、担当ベースのないその存在はまさに「遊撃」の名にふさわしい。

広岡達朗、豊田泰光、吉田義男・・・過去に名ショートと謳われた選手は何人もいるが、筆者が実際にプレーを見た中で1人挙げろと言われれば文句なく今はなき阪急ブレーブス黄金期を支えた大橋譲の名を挙げたい。今のようにパリーグの試合が気楽にテレビで見られるなんてことは全く考えられなかった時代、たまたま目に入った阪急の試合を見て筆者は驚いた、なんで阪急はショートがいないのだろうと思ったのだ。そして次にカメラがターンしてその問題のショートを捉えた時、筆者はまたまた驚かされた。

「あのショート、レフトの目の前にいる。」

いささかオーパーかもしれないが、その時には本当にそう見えたのだ。あんなんで、ショートゴロ来たら全部セーフじゃねぇか、幼心の当然の疑問はすぐに解消された。次の打者が放ったショートゴロをさばいた大橋は矢のような送球でゆうゆうとファーストで打者走者を刺して見せたからだ。すごいものを見たと思った、この人がショートを守っている限り、三遊間を抜くヒットなどあり得ないと思った。そんな大橋のプレーをその後何度見られただろう、生で見ることもかなわなかった。今にして大きな心残りである。

そんな広範囲の守備力を求められるショート、大橋の後にもいいショートはいっぱい見た。山下大輔、石毛宏典、池山隆寛、野村謙二郎・・・しかし彼らに共通するのはある程度の年齢に達するとみんなショートのポジションを離れていったことだ。しぶしぶ引導を渡された者、自ら望んでコンバートされた者と事情は様々だったが、ショートのポジションを維持するというのはかくむずかしいことなのである。

筆者が野球ファンになった頃のジャイアンツのショートは河埜和正、打力はともかく守備はなかなかのものであったが、晩年はみじめだった。信じられないようなミスを連発してついにショートを追われ、その年限りで引退して行った。その後の群雄割拠の時代を経て、次にショートのポジションを手に入れたのは川相昌弘、投手出身の彼は自慢の強肩と広い守備範囲が売り物であったが、やはり打撃に難があり、二岡智宏にその座を譲り渡すことになる。二岡はジャイアンツ待望の大型ショート、クリーンアップをもこなせる打力にその守備力も歴代のショートにひけをとらかった。ジャイアンツは向こう10年、ショートには困らない、彼が入団した当時ささやかれた言葉は嘘ではなかった。

だが・・・時は流れた。若い若いと思われていた二岡も30の声を聞き、今年はついに選手会長の重責を担う「重鎮」になった。そして、その守備力の衰えは残念ながら隠せないものとなってしまった。昨年のCS惨敗の後、伊原ヘッドコーチはこう嘆いたという。

「二遊間の差で負けた。」

今やその鉄壁さは日本一との呼び声も高い荒木ー井端の中日コンビに対して、もともとサードでなかなか守備力に成長を見せないセカンド脇谷亮太と足に爆弾を抱える二岡のコンビでは勝負にならないということだった。そしてオフに二岡は右ひざを手術、今年の開幕に間に合わないとの観測も流れた。

危機感を覚えた首脳陣は「ポスト二岡育成」を掲げ、若手内野手を徹底的に秋季キャンプで鍛えた。それに対して二岡が激しい不快感を示すおまけもついたがチーム内の競争は諸手を挙げて賛成というところである。

そして今日、東京中日、デイリーというカルト2紙を除く主要スポーツ4紙が久々にジャイアンツの選手を足並み揃えて一面で取り上げた。

「坂本勇人 19歳 ポジション ショートストップ」

である。昨年、延長12回の死闘となった中日戦で決勝打を放ったあの若武者である。待望久しい、ジャイアンツのニュースター候補、その名は春先からたびたび取り上げられてはいた。しかし、オープン戦に入ると結果が出ず、2軍落ちもささやかれ始めた矢先、昨日の試合でなんと4打数4安打を記録し、一躍脚光を浴びたのである。あの松井秀喜以来となるジャイアンツの10代選手の開幕スタメン、それを再び目指す資格を坂本は自らのバットでつかんだ。

二岡の復帰は依然未知数、セカンドのポジションもせっかく目の前にあるチャンスを脇谷がつかみきれず、ゴンザレスも外人枠の関係で開幕1軍ベンチ入りが絶望の中、坂本の前途は大きく拓けている。足に不安を抱える二岡が例え、間に合ってももうセカンドにコンバート、ショートは坂本でいけるということになれば、今年のジャイアンツは楽しみだ。プレッシャーは相当あると率直に認める坂本、しかし君に対する期待はどうしても大きくならざる得ない。是非それを掴み取って欲しい、頑張れ!!

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2008年1月22日 (火)

「大型補強だけで勝利の女神は振り向いてはくれない」

年頭にもらった年賀状のうちの何通かに「ジャイアンツはやりすぎ」「なにを考えているんだ」等の非難の声が記されていた。やりすぎと言われても、当方はジャイアンツの関係者でもなんでもなく、返答のしようもないが、なにを考えているかはよくわかっているつもりだ。ジャイアンツがやっていることは「常勝巨人」の復活、その目標をひたすら追求し続けているのである。

「いまどき、過去の栄光が忘れられずに追い求めているのはジャイアンツと紅白歌合戦。」

ある知人の言葉に年明け早々に苦笑いさせられた、確かにそうかもしれない。このチームの「勝つ」ことに対する飽くなき執念と貪欲さはある意味、感嘆には値する。やりすぎと言われようと、少なくともこのオフにジャイアンツの行った選手獲得は確かに「補強」の名に値するだろう、かつてのとにかく選手をかき集めることに狂奔していた時代とは明らかに違う。だが、それで筆者が心弾む日々を送っているかと言われれば、それはまた別の問題になる。

「巨大戦力」と評されながらも、その名に全く値しない無様な戦いぶりを見続けて来たことがトラウマになっていることは間違いないし、とんびがあぶらげをさらうかのように、なんの躊躇もなく、他球団から外人さんを引き抜いてくるやり方にすっきりしないものも感じている。自らの外国人選手のスカウティング能力のあまりの低さに対する反省も改善も感じられないことがそれに輪をかける。

このオフ、ジャイアンツでは高橋由伸、谷佳知、小笠原道大、李承燁、二岡智宏と実に主力5選手が相次いで手術を受けた、去年の打順で言うと1番から5番の選手に相当する。改めて異常事態と言っていいだろう。投手で言えば林昌範もリハビリ中だ。昨年、辛うじてリーグ優勝を果たしたものの、特に内野手の層の薄さは慄然とするものがあり、リハビリが遅れているとされる小笠原、二岡が開幕に間に合わなかった時のことを考えると背筋か寒くなる思いもある。埋めても埋めても埋まらない世代の断層がそこにある。

筆者は補強を否定しない。タイガースあたりがガタガタ騒いでいるが、自分達も同じようなことをやった挙句、競争に負けたに過ぎない連中がなにを抜かしているのか。FAも逆指名ドラフトも外国人選手のゴネ得もおかしいと思うし、悪法だとは思うが、「法=ルール」である以上、その活用の否定をひいきチームに強いるつもりもない。

だが、筆者は「読売ジャイアンツ」というチームを愛し、応援して来た。ラミレスの獲得は左打者天下のジャイアンツには確かに大きな力となりうる。彼が4番に座ることによって強力なジグザグ打線が完成する可能性は高い、しかしその打線の核となるクリーンアップは恐らく「3番小笠原、4番ラミレス、5番李」という3人で構成されるはずである。そんなチームがもはや「ジャイアンツ」と言えるか?

だが、久しぶりにジャイアンツ関係者から心に響く言葉を聞いた。

「少しでもたるんだプレーをした選手は東京ドームを去れ。」

「大補強で腐っている若手は必要ない。」

先日のスタッフミーティングでの滝鼻卓雄オーナーのゲキてある。そして本日のタイトルにも使った勝利の女神は振り向かないが続き、最後にこう結んだと言う。

「名前を呼ばれたら、ファンの顔を見よ、手を振れ!そこでつながった糸が巨人ファンの層を厚くする、また熱くするのだ。」

解雇されてしまったが、昨年第5の外人扱いされていながらもライバル達のケガや不調からチャンスを得て、1年間一軍に頑張ったホリンズの姿を見ていたはずだ。前述のように盤石に見える主力達もほころびている。確かに腐っている暇も、必要もないのだ。高橋由、二岡そして阿部慎之助よ、他球団から来た腕利き達に栄光のジャイアンツのクリーンアップを占拠されて悔しくないのか!矢野謙次よ、谷に堂々、挑戦状を叩きつけろ!坂本、円谷、寺内の2年生トリオよ、リハビリにもたつく二岡なんか蹴落とす気概を見せてみろ!

オーナーの熱いゲキに応える、応えようとする心が監督以下の選手達に、そしてフロント陣にも芽生えた時、ジャイアンツはきっと甦る。人は笑うかもしれないが、筆者は今年のジャイアンツになにか希望が持てたような気がしている。勝利より大切なものがあるなんてカッコ付けたことを言うつもりはない、みじめな戦いを繰り返すジャイアンツなんて絶対見たくもない、だけど今年は是非、心を打つ戦いを、どんな状況にも決して諦めない戦いを見せて欲しい!

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2007年12月 8日 (土)

無法地帯

そこは正確には「無法地帯」ではない。それなりの法とルールがあり、一応それに基づいて物事が進行してはいる。しかし、その法やルールがあまりにもバカげていて、その世界は刻一刻と崩壊への道を進んでいるとしか筆者には思えない、と言っても、別にそんな深刻(?)な話ではない、たかが日本プロ野球界のことである・・・。

日本が格差社会になっているとの指摘がある。それについてはいろいろ議論もあるようだが、日本のプロ野球界は間違いなく、格差社会になっている。この傾向はどんどん顕著になりつつある。

今年、セリーグの最下位に沈んだ東京ヤクルトスワローズから16勝を挙げたエース、グライシンガーと右打者で日本初の200本安打を放った主砲ラミレスが去っ